製品
銅に関する知識
応用してる分野

銅赤タイプ

記号名 種類 主な特徴 用途例
T2 板、条、管、コイル、箔、線 優れた導電性、熱伝導性、耐食性、被加工性、溶接性、ろう付け加工の特性を有します。不純物含有が少ないことから、電気伝導や熱伝導の劣化が小さく、ほぼ酸化しにくいのため、加工時の影響を抑えます。水素病を引き起こしやすいため、加工(焼鈍、溶接)は不向きす。また高温(370度以上)還元雰囲気での利用は適しません。 導電性、熱伝導性、耐食性が求められる製品。 ワイヤー、ケーブル、電気リベット、爆破装置の雷管、化学分野の蒸発乾燥機、保管庫、その他様々な管など
T2 伝導体 板、条、管、コイル、箔、線 高純度で、導電性は98%以上です。 コンプレッサー、特殊銅条
TU1
TU2
板、条、管、コイル、箔、線 高純度、優れた導電性、熱伝導率の特性を有し、水素病にならないあるいは水素病になりくいことが特徴です。優れた被加工性、結合性、耐食性、耐寒性特徴です。 主に電気掃除機部品
TP1 板、条、管 優れた溶接性と冷間折曲特性を有し、水素傾向はありません。還元雰囲気での加工と利用が可能です。ただし、酸化雰囲気での加工と利用には適していません。 TP1の残留リンは、TP2より少なく、TP2よりも高い電気伝導率を有します。 主にパネル、板、条、コイル、線に利用。 ガソリン/ガス輸送パイプ、下水管、コンデンサーパイプ、鉱山パイプ、コンデンサー、蒸発機、熱交換器、電車車輛部品等
TP2 板、条、管、コイル、箔、線
TAg0.1 板、管 銅に少量の銀を加えることで、軟化温度(再結晶温度)とクリープ強度を向上し、銅の電気伝導、熱伝導、柔軟性を低減させます。硬化の影響は、銀銅合金の使用においてさほど大きくなく、冷却硬化によって、硬度が向上します。耐摩耗性、電気的接触、耐食性の特性があり、例として電車線路で利用した場合には、耐用年数が通常の硬銅を比較して2〜4倍長くなります。 耐熱性が求められる電気設備に利用。 電気家電セグメント、機械ロータの電気伝導、スポット溶接電極、通信線、引込線、導線、電気パイプ原料等

黄銅タイプ

記号名 種類 主な特徴 用途例
H96 板、条、管、棒 純銅よりも高い強度を有し(一般的な黄銅製品群において。この製品は黄銅の中で最も低い強度となります)、熱伝導率、空気/水に体する優れた耐食性、柔軟性により、冷/熱圧接、溶接、鋳造、鍛造、メッキに適しています。また、応力腐食割れを発生しません。 管、コンデンサー管、ラジエーター管、ラジエーター部品、車タンク条、電気部品
H90 板、条、棒、線 特性はH96と類似していますが、H96よりも高い強度を有します。金属塗装ならびに琺瑯塗装があります。 水道管ならびに下水管、メダル、工芸品、タンク条、二重金属部品
H85 Tube 管 高い強度、優れた柔軟性で、冷間熱間プレス加工に適しています。優れた溶接性と耐食性を有しています。 コンデンサー、ラジエーター管、サイフォン、コイル、冷凍庫
H80 板、条、管、棒 特性はH85と類似していますが、高い強度、 優れた柔軟性、空気/水/海水中での優れた耐食性を有します。 製紙用濾過フィルター、薄肉壁管、波形管、建築用品
H70 板、条、管、棒 優れた柔軟性(黄銅製品群の中で最高レベル)、高い強度、優れた被加工性、溶接可能、安定した耐食性、応力腐食割れが発生し易いのが特徴です。H68は黄銅の一般的なタイプです。ヒ素をH68に加えることにより、黄銅の脱亜鉛腐食を防ぎ、耐食性を向上させます。 複合冷間圧延パーツ、深絞り部品など。 例 ラジエーター枠、管、波形管、カートリッジケース、ガスケット、雷管など
H68 板、条、管、棒、箔、線
H68A
H65 板、条、線 特性はH68とH62の中間にあたります。H68より安価で、高い強度と柔軟性を有します。冷/熱間圧延加工が可能で、腐食損傷傾向があります。 コネクタ部品、風呂設備、端末、時計、電気装飾品など。楽器、電気装飾品部品、軍事用ボタン類
H62 板、条、管、棒、箔、線 優れた機械的属性、冷/熱間における優れた柔軟性、優れた被加工性、優れた溶接性、ろう付け加工性、耐食性を有しますが、一般的な黄銅と同様に腐食損傷しやすく安価です。 ダボ、鋲、ガスケット、ナット、管、気圧計、バネ、スクリーン、ラジエーター部品など、深絞りや折曲げ加工部品
HPb59-1 板、条、管、棒、線 黄銅は幅広く利用されています。優れた被加工性、優れた機械的促成の特性を有し、冷/熱間圧延加工が可能です。優れた結合性、ろう付け加工、一般的な腐食に対して安定性があります。ただし、腐食損傷の傾向があります。 熱間圧延、被加工部品に適しています。ナット、ガスケット、ワッシャ、軸受軸、鋲、ノズルなど
HPb60-2 板、条 優れた被加工性と高い強度を有し、その他の特性は、HPb59-1と同様です 高い強度と高い被削性構造部品など
HSn62-1 板、条、管、棒、線 海水中での高腐食性と高い被削性が特徴ですが、冷間加工には弱いため、熱間圧延加工に適しています。優れた被加工性で、溶接、ろう付け加工が容易ですが、腐食損傷の傾向があります。 船舶部品や、その他海水/ガソリンに接触する部品
HSn70-1 一般的な錫入黄銅で、空気、上記、油、海水に対する高い耐食性を有し、優れた被削性、優れた被加工性で溶接、ろう付け加工が容易ですが、腐食損傷の傾向があります。 海洋船舶の耐食性が求められる部品(コンデンサー等)、海水/蒸気/油に接触する管、熱加工設備部品
HAl59-3-2 板、条、棒 高い強度、黄銅群における最高の対腐食性があり、腐食損傷傾向が小さいのが特徴です。冷間における柔軟性は低く、熱間圧延における被加工性に優れています。 機械船舶産業ならびにその他室温における強度、対腐食性部品
HAl66-6-3-2 板、棒 耐摩耗性合金で、高い強度、硬度、耐摩耗性を有します。ただし、一般の鋳造黄銅のように腐食損傷傾向があり、柔軟性はありません。 重荷重用固定リベット用/大規模ウォーム用ナット。 アルミニウム青銅WAL10-4-4の代用品。
HAl77-2 一般的なアルミニウム黄銅で、高い硬度と強度を有し、冷間/熱間圧延加工が可能です。海水と塩水中で優れた耐食性を有しますが、脱亜鉛性と腐食損傷傾向があります。 船舶ならびに海岸沿いの火力発電所のコンデンサー、その他対腐食性部品
HMn58-2
HMn58-3
板、条、管、棒、線 海水/超高温水蒸気/塩化物中での高い対腐食性を有しますが、腐食損傷傾向があります。一般的な黄銅のように、優れた被削性、低電気伝導率/熱伝導率、熱間圧延加工が容易、冷間圧延ですぐれた被加工性を有します。 腐食状況で使用される重要な部品、ならびに弱電産業用
HMn57-3-1 板、棒、管 高い強度、硬度、低い柔軟性。熱間加工用に適します。空気、海水、超高温蒸気中で、一般的な黄銅より高い対腐食性を有します。ただし、腐食損傷傾向を有します。 対腐食性を必要とする建築部品
HFe59-1-1 板、棒、管 高い強度、硬度、 優れた減摩特性を有し、空気、海水中で高い対腐食性がありますが、腐食損傷傾向を有します。高温で優れた柔軟性があります。 摩擦状況や海水腐食状況で使用される建築部品製造
HSi80-3 優れた被削性、高い耐食性があり、腐食損傷がありません。優れた耐摩耗性、溶接とろう付け加工が容易です。冷間/熱間どちらでもすぐれた被加工性を示します。低電気伝導性/電気伝導性です 船舶部品、蒸気管、水道管部品
HNi65-5 板、棒 高い耐食性/耐摩耗性、優れた被削性、冷間/熱間どちらでも優れた加工性、脱亜鉛性/自然割れに対して安定性があり、低電気伝導性/電気伝導性を有します。ただし、ニッケルは高価であり、Hni65-5はあまり使用されません。 圧力ゲージ管、製水ネット、船舶用コンデンサー、亜りん酸すず/銀の代替品

青銅

記号名 種類 主な特徴 用途例
QSn4-3 板、条、棒、線 高耐摩耗性ならびに高弾力性、反磁性を備えた錫青銅です。冷/熱プレス加工可能で、被削性に優れた硬度を有します。溶接、鑞接作業も容易で、空気、水、海水中で高い耐食性を有します。 バネ(板ばね、円形バネ)やその他の弾性部品の作成のような、化学設備の耐食性部品、高耐摩耗性(軸受筒、円盤、ベアリングなど)、反磁性部品、製紙業のヘラ
QSn6.5-0.1 板、条、棒、箔、線 亜リン酸青銅は、高い強度、柔軟性、耐摩耗性、反磁性を有し、熱間/冷間ですぐれた被加工性を示します。電気火花に対し高反磁性があり、溶接とろう付け加工が容易です。空気と水中で耐食性があります。 優れた電気伝導性を有したバネ、バネ接続部品、精密機械用反磁性部品。 ギア、電気ブラシ、振動芯、接続機器
QSn7-0.2 板、条、棒、線 亜リン酸青銅は、高い強度、優れた柔軟性/耐摩耗性を有し、溶接とろう付け加工が容易に行えます。空気と海水中での耐食性があり、熱間圧接加工に適しています。 中程度の負荷、中程度のスライディング加工スピードの摩耗に耐性があるので、部品製造に適合。 耐摩耗性ガスケット、ベアリング、アクスル・スリーブ、タービンなど。その他、スプリングや、リードなど
QAL9-2 板、条、棒、線 アルミニウム青銅+マンガン添加は、高い強度、空気/真水/海水中での優れた耐食性を有し、溶接とガス溶接が容易に行えます。ろう付け加工にはあまり適しません。冷間/熱間圧延加工が可能です。 高い強度と耐食性を有し、摂氏250度の蒸気環境での作業が必要な部品や管など。 海洋船舶の部品
QAL9-4 管、棒、線 アルミニウム青銅+鉄添加は、高い強度と耐摩耗性、優れた耐食性、熱間圧力での被加工性に優れ、溶接、ガス溶接加工が容易に行えます。ろう付け加工にはあまり適しません。高錫耐食性青銅の代りに利用可能です。 ベアリング、アクスル・スリーブ、ギア、タービン、バルブシートなど高い負荷で利用される耐摩耗性、耐食性が求められる部品製造用。 また、二重金属耐食性部品の作成にも利用可能。
QAL10-3-1.5 管、棒 アルミニウム青銅+鉄、マンガン成分添加は、高い強度と耐食性があり、焼鈍しとテンパリング加工により、硬度が向上します。高温耐食性と耐酸化性に優れ、また、空気/真水/海水中での耐食性に優れています。優れた被削性により溶接加工が容易ですが、ろう付け加工にはあまり適しません。熱間圧延加工が可能です。 高温環境での耐摩耗性が求められる部品、その他標準的な全ての部品用。 ギア、ベアリング、軸受筒、円盤、支軸、はずみ車、固定ナット等。また、高錫青銅の代りとなり、重要な部品の製造にも利用可能。
QAL10-4-4 管、棒 アルミニウム青銅+鉄、ニッケル添加は、高い強度の耐熱性青銅に属し、摂氏400度の環境でも安定した被削性を有します。耐摩耗性と、空気/真水/海水中での耐食性に優れています。熱間圧力での被加工性に優れ、熱処理強化処理が可能です。 溶接加工が容易ですが、ろう付け加工にはあまり適しません。被加工性に優れます。 軸受軸、アクスル・スリーブ、ギア、球面座軸、フランジ板、スライディングシート、 高い耐摩耗性を有し、摂氏400度の環境で利用される部品。 その他耐食性を必要とする重要な部品にも利用可能。
QSi3-1 板、条、棒、箔、線 ケイ素青銅+マンガン添加は、高い強度、弾力性、耐摩耗性、優れた柔軟性があり、低温では壊れにくい特性を有します。青銅、鉄、その他合金との溶接、特にろう付け加工に適しています。空気/真水/海水中での耐食性に優れています。苛性ソーダ 塩化物で安定した効果が得られます冷間/熱間圧接加工における耐性があります。熱処理強化処理には適していません。 一般的に、焼鈍し処理で硬度が増し、屈折限界と耐性を有します。 バネ、スプリング部品、タービン、ウォーム、ギア、アクスル・スリーブ、ブレーキピン、軸の耐食性部品、侵食環境で利用される多くの部品。 溶接構造の製造にも使われ、錫青銅やベリリウム青銅の代りとしても利用可能。
QSi1-3 ケイ素青銅+マンガン、ニッケル添加は、高い強度と比較的優れた耐食性を有します。熱処理強化加工が可能で、焼鈍し後は強度と硬度が大変向上します。空気/真水/海水中での耐食性に優れています。溶接と被削性に優れています。 摂氏300度以下、注油を必要としない作業環境の摩擦が発生する部品(設備排気管、注入バルブ誘導管など)。 侵食環境で利用される単位圧力の小さな機械部品
QSi3.5-3-1.5 ケイ素青銅+亜鉛+マンガン+鉄添加の特性は、QSi3-1と同等です。ただし、コイルや線にした場合、優れた耐熱性と破損傾向が小さいのが特徴です。 高温で使用されるアクスル・スリーブ
QCr0.5 板、棒、線 室温と高温(摂氏400度未満)の環境において高い強度と硬度の特性を有し、優れた導電性、熱伝導性、耐摩耗性、耐摩擦性が特徴です。熱処理後は、硬度が高まり、導電性と熱伝導性が大変向上します。溶接とろう付け加工が容易です。空気/真水/海水中での耐食性に優れています。優れた高温用耐酸化性により熱間/冷間圧接加工に適していますが、割れ等に非常に敏感なのがデメリットで、割れ目部分や鋭角のもので集中して圧力がかかると機械の損傷に繋がります。従って、切片の作成には適していません。 電気溶接設備電極、電気設備部品、ならびに高温で使用され、高い強度と硬度、導電性、摂氏350度での熱伝導性が求められる部品類。 また、ブレーキ用ディスクと円盤にも利用
QCr0.5-0.2-0.1 板、棒 クロム青銅+(QCr0.5と比較して少量の)マグネシウム+アルミニウムは、耐熱性と耐食性を向上するだけでなく、割れ等に対する敏感な特性に対して改善されています。特性はQCr0.5と類似しています。 電気設備の電極、継ぎ目溶接など
QCr0.6-0.4-0.05 クロムブロンズ+(QCr0.5と比較して少量の)粒子+マグネシウムは、高い強度と硬度の特性を有し、合金の熱耐性をより高めます。同時に優れた導電性の特性を有します。 QCr0.5と同様
QMg0.8 この銅合金は、Wmg 0.7%〜0.85%のマグネシウムを含みます。微量のMgを減らした銅は、多少の導電性があり、銅の還元化作用があります。あわせて、高温での銅の耐酸化性を向上さます。特に、Mg成分がWmg1%未満の銅-マグネシウム合金は、それが高すぎると、圧接加工の特質が急激に悪化します。この種類の合金は、強化加工のみに適し、熱処理強化加工には適しません。 主にケーブル芯、他の誘導線部品に利用


白銅

記号名 種類 主な特徴 用途例
BFe10-1-1 板、管 これは、化学構造において鉄白銅+(BFe30-1-1と比較して少量の)ニッケルとなります。低い強度、高い弾力性、耐食性を有します。 主に船舶産業におけるBFe30-1-1の代りに、コンデンサーやその他の耐食性を必要とする部品に利用
BFe30-1-1 板、管 これは、化学構造において、銅ニッケル合金になり、優れた被削性、海水/真水/蒸気中での高い耐食性が特徴です。ただし、被加工性には優れていません。 海洋船舶製造業界における、高温、高圧、高速の環境下で使用されるコンデンサー、サーモスタット用パネルの製造に利用
BZn15-20 板、条、箔、管、棒、線 これは化学構造において、銅ニッケル合金であり、色味が美しいホワイトシルバーであることから、(元来は)ドイツシルバーと呼ばれています(本製品は中国銀)。 この合金は、高い強度、耐食性、すぐれた弾力性の特性を有し、熱間/冷間圧接加工に適しています。ただし、被加工性と溶接にはてきしません。弾力性はQSn6.5-0.1より優れています。 楽器部品、医療用品、産業設備、工業容器、工芸品、通信業界部品、蒸気部品、水道管部品、日用品、ブルドンチューブ、湿度と高い腐食性環境で利用されるリードなど